備後町士総合事務所
相続人調査の重要性とは

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相続人調査の重要性とは

親族が亡くなると遺産分割協議が必要になりますが、すぐに始まるわけではありません。
まずは相続人調査を行う必要があります。
この記事では相続人調査とその重要性について詳しく解説します。

相続人調査とは

相続人調査とは、亡くなった方の財産を受け継ぐ人を確認することです。
法律では、配偶者、子ども、直系尊属(親など)、兄弟姉妹が相続人になれるとされています。
ただし、全員が同時に相続人になれるわけではなく、配偶者は常に相続人となれますが、それ以外は子どもが最優先、その次に直系尊属、兄弟姉妹の順に権利を持ちます。

たとえば、子どもがいる場合、直系尊属や兄弟姉妹は相続人になれません。
子どもがいない場合、直系尊属が相続人になりますが、子どもが既に亡くなっているときは、孫が代襲相続で相続人になることがあります。
また元配偶者との子どもや隠し子がいる場合、直系尊属に相続権がないケースもあります。

相続人調査の方法

相続人調査は、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本・除籍謄本・改正原戸籍謄本を取得して確認します。
これによって正確な相続人を特定します。

相続人調査の重要性

相続人調査の重要性は主に以下3つの理由です。

  • 遺産分割協議のため
  • 限定承認を行うため
  • 預金口座の相続手続きのため

それぞれ詳しく確認していきましょう。

遺産分割協議のため

相続財産を分割する協議には相続人全員が参加する必要があります。
相続人全員が参加しないと協議は無効になるため、正確な調査が必須です。

限定承認を行うため

相続財産に負債が多い場合は、相続放棄を選ぶことでリスクを回避できます。
しかし、被相続人が個人事業を営んでいたり、複雑な権利や義務関係を持っている場合、相続放棄をすべきか判断が難しくなることがあります。

その際に活用できるのが限定承認です。

これは相続財産から負債を清算し、残った資産だけを相続する手続きです。
たとえ手続きに手間がかかっても、予想外のリスクを避けられる可能性があります。
ただし、限定承認を行うためには相続人全員の同意が必要なため、相続人が全員特定されていない場合、限定承認を進めるられません。

また、相続が開始されたことを知ってから3ヶ月が経過すると、自動的に単純承認となり、全ての権利や義務を受け継ぐことになります。
これを防ぐためには早めに相続人の調査を行い、限定承認の手続きを進めることが重要です。

預金口座の相続手続きのため

被相続人の口座は死亡が確認されると凍結されます。
相続手続きには銀行所定の書類と相続人全員の署名・押印が必要です。
このため、相続人の調査が必要になります。

まとめ

今回は相続人調査やその重要性について詳しく解説しました。
予想外のリスクを避けるためにも相続人調査は重要です。
ご自身で調査が不安な場合はぜひ、司法書士にご相談ください。

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